お風呂ダイエットで痩せた、という話を聞きますよね?入浴するだけでハードなトレーニング並みのカロリーを消費して痩せられたら、こんなに嬉しいことはないですが、残念ながら世の中そんなに上手い話はないもの。

 

実は、巷で話題になっているお風呂のダイエット効果は勘違いされていることが多いのです。とはいえ、お風呂はダイエットにとって嬉しい作用が期待できるのもまた事実。ここでは、お風呂ダイエットの良くある勘違いと正しい知識をご説明した上で、痩せやすい身体をつくるためのおすすめ入浴法をご紹介いたします。

お風呂ダイエットの勘違い

手でバツをつくる女性

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お風呂ダイエットの方法や口コミはいたるところで見られますが、その多くは間違った認識をしているようです。以下でよくある勘違いについてご説明します。

ジョギングよりも消費カロリーが高い

「高温浴で20分で300~400kcal消費する」「ジョギングなみにカロリーを消費するので簡単に痩せる」といった話を聞いたことがありませんか?消費カロリーの目安は、1.05×体重×運動強度(メッツ)×時間で計算できますが、厚生労働省によると座った状態での入浴の運動強度はわずか1.5。ジョギング(7.0)どころか、散歩(3.5)の消費カロリーにも及ばないレベルなんですね。

 

ちなみに実際に計算してみると、体重50kgの人が20分入浴した場合は、1.05×50×1.5×1/3=約26kcalとなります。これには基礎代謝によって何もしなくても消費されるカロリーも含んでいますので、純粋に入浴のみによる消費カロリーは5kcal程度。痩せるためには消費カロリー>食事による摂取カロリーの状態にする必要があるので、さほど効果がないことがお分かりいただけるでしょうか?

 

ちなみに一時的に代謝が上がる可能性はありますが、これによって痩せるというのも少し誤った認識です。1日に何度もお風呂に入ったり、いくら長くお湯につかったりしても、その分だけ痩せられるということはないんですね。

長くつかるほど汗が出て痩せる

汗をかく女性

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ホットヨガや岩盤浴がダイエットに効果的と思われているように、「汗が出ると痩せる」と考えている方は多いと思います。しかし、発汗とダイエットは直接的には関係がないのです。人間の身体の6割以上は水分ですから、確かに汗が出ればその分の体重は減ります。お風呂上りに体重計に乗って痩せたと喜ぶこともあるようですが、これはあくまで一時的なものです。

 

また、汗は身体の体温調節の結果として出るものですが、自分の体温よりも熱いお湯につかっていれば発汗するのは当然のこと。運動のように脂肪を燃焼させて内側から体温を上げているわけではないのです。

 

デトックス効果も良く言われますが、汗の90%以上はただの水分、いくら出しても身体の余分な老廃物が排出されるということはないでしょう。血行の改善によってむくみが改善されることはありますが、そもそもむくみは一時的なもの。原因の多くは運動不足などによる身体の水分の滞りなので、余分な汗を出したから良くなるものではないんですよ。

半身浴がダイエットに効果的

女性の健康法として昔から定番の半身浴。実は医学的な根拠はないって知ってましたか?心臓や肺に何か病気を抱えているなど、上半身に負担をかけたくない場合を除いて、半身浴はお風呂の嬉しい効果を半減させてしまう可能性があるのです。上でご説明したように、お風呂に長くつかって汗をいっぱいかくのが良い!と思われていたために、できるだけ長時間つかれる方法として流行したのではないでしょうか。

 

確かにのぼせにくくはなるみたいなので、お風呂が苦手な人はいいかもしれませんが、入浴による健康効果を高めたい人は無理に半身浴を選択する必要はないと言えます。

お風呂のダイエット効果

さて、巷でよく聞くお風呂のダイエット効果は勘違いが多いということをご説明しましたが、全く意味がないというわけではありません。むしろ正しく理解すれば、入浴による健康効果はダイエット成功にもつながってくると言われているんですよ。

基礎体温が上がって痩せやすい身体になる

ダイエット

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入浴によって身体が温められ、血行が改善することで、基礎体温が上がることが期待できます。体温が1℃上がると代謝が12%アップすると言われているため、自然と痩せやすい身体になるというわけですね。先ほど少しご説明したように、入浴している間は代謝が上がってカロリーを消費することで痩せる、ということではないので注意してください。

自律神経のバランスが整い、リラックスできる

入浴は自律神経のバランスを整えてくれると言われています。特に熱いお湯に入ったときは交感神経が優位になりますが、出た後は反動のように副交感神経が優位になります。寝る前にお風呂に入ると良く眠れるとされるのはこのためなんですね。実は、この自律神経は腸内環境と密接に関係していると言われており、自律神経のバランスが整ってリラックスできると、腸内の善玉菌が増えることが期待できるのです。

 

善玉菌の中には、身体を太りやすくする「デブ菌」を抑えてくれる「ヤセ菌」がいると言われており、腸内環境を環境することでダイエットにも嬉しい効果があるというわけなんですね。

ダイエット効果を高めるお風呂の入り方

誰にでもおすすめできる基本の全身浴

お風呂

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40℃前後のお湯に肩まで全身10分間つかるだけ。これで身体全体を温めて血行を良くするお風呂の効果を十分に期待できます。お風呂が苦手な人は温度を下げたり、半身浴にしたりしてもいいですが、長くつかりすぎないように気をつけてください。

おしゃれ女子の間で話題の高温反復法

たまに言われるように、これで大量のカロリーを消費するということには根拠はありませんが、反復浴によって自律神経のバランスが整えることは期待できるでしょう。また、42℃以上の高温浴は、免疫力アップやメタボ予防などの健康増進効果があるという研究もあるようです。

 

  1. 湯舟につかる前にかけ湯をする
  2. 42℃のお湯に肩までつかる(3分~5分程度)
  3. 湯舟から出て身体などを洗いながら休憩(3分~5分程度)
  4. 2~3を3セット繰り返す

スタンフォード大学も実践する冷温交代浴

シャワー

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あの有名なスタンフォード大学が推奨し、アスリートも実践するのが冷温交代浴。その名の通り、冷たい水と熱いお湯に交互につかる方法で、血管の収縮と拡張を繰り返すことで身体にたまったダメージの回復を早め、自律神経のバランスを整える効果があると言われています。自宅ではバスタブを温冷二つ用意するのは難しいと思いますので、シャワーを使った簡単な方法をご紹介。

 

  1. 10℃くらいのシャワーを1分間浴びる
  2. 38℃前後のお湯に30秒つかる
  3. 1~2を10回程度繰り返す
  4. 最後に冷水シャワーを浴びる

お風呂ダイエットのポイントと注意点

入浴前後に十分な水分補給をする

水分補給

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入浴は思ったよりも多くの水分を失います。入浴前後にそれぞれ350ml程度の水を補給してください。特に高温反復法や冷温交代浴などはより水分を消費して脱水症状になりやすいので、意識して多めに補給するか、常温の水を浴室内に持ち込んで途中で飲むようにするのもおすすめです。

 

また、ダイエット効果を高めるなら水ではなく緑茶もいいでしょう。入浴によって、抗酸化力やコレステロール低下、体脂肪を減らす、糖分の吸収を穏やかにするといった効果のあるカテキンの吸収を高まると言われています。

15分以上は続けて湯舟につからない

ご説明した通り、長くお湯につかればつかるほど良いという医学的根拠はありません。むしろ脱水症状によって血液がどろどろになってしまう可能性もあります。水分不足と血行不良はダイエットの天敵なんですよ。お風呂のダイエット効果を高めるには10分程度の入浴で十分。長く入浴してしまう癖のある人は、お湯の温度をあえて少し高めにするのもいいかもしれませんね。

高血圧・生理中・妊娠中の方は注意を

いくつかお風呂のダイエット入浴の方法をご紹介しましたが、人によってはおすすめできない場合もあります。例えば、高温浴は交感神経を緊張させることで血圧を上昇させることが指摘されているので、高血圧の人は避けてください。また、生理中・妊娠中の方も、身体に負荷のかかる高温反復法や冷温交代浴はやめておいた方が無難でしょう。

まとめ

お風呂ダイエットの良くある勘違いと正しい知識についておわかり頂けましたでしょうか?

お風呂に長くつかって汗を出せば大量をカロリーを消費して痩せられる、デトックス効果がある、といった良く耳にする効果が正しくないというのは、意外と知られていないようですね。

 

ただ、ご説明したように、ダイエットに嬉しいお風呂の健康効果は医師も認めるほどのもの。正しい知識と方法で、毎日のお風呂を楽しくダイエットに繋げてくださいね。